"激動の時代、往年のヒロインたちは己の"生"をどう全うしたのか――
事実6割! 思い込み3割! 嘘1割!
講談界のニューヒロインによる荒唐無稽なエンターテイメント物語!?
いざ、開演!
ようこそお越しいただきました~。
はい、私、講談師の神田蘭と申します。
講談とはね、日本の古典芸能の話芸なんですが、私が特に力を入れて取り組んでおりますテーマは「女性の人生」でございます。
数百年も前に実在した往年のヒロインたちは、どんな「人生の決断」、「恋愛の決断」をしたのか? 楽しんで学んでいただけたら幸いです。
た・だ・し、「歴史はイマジネーション」、そう!
事実6割!
思い込み3割!
嘘1割!
で、面白おかしく語らせていただきます。
それでは、私、神田蘭が講釈いたします!
最後までお付き合いのほど、よろしくお願い致します!
本巻に登場する往年のヒロインたち
清少納言
清少納言は、平安時代に『枕草子』を書いた女流作家。『枕草子』は「こんなものが好き」「こんなところが嫌」「こういうところが素敵」といった清少納言の独自のセンスで感じたことが書かれているエッセイ。明るいエッセイ集といったところだが、これを書いていた時期の清少納言が仕えていた宮中は、ドロドロの権力抗争のまっただ中。なぜそんな時に清少納言は『枕草子』を書いたのか......。
紫式部
紫式部は、世界最古の長編小説と言われる『源氏物語』の作者。平安中期に男性が読むものとされた漢文の書物を読みこなす天才少女だった紫式部。紫式部は20歳も年の離れた男性のもとへ嫁ぎますが、その夫に数年で先立たれてしまいます。そんな虚無感を振り払うように筆を執って書き始めたのが『源氏物語』だった......。"